



【 写真: 愛知県碧南市から知多半島に向かう衣浦大橋より 】
愛知県西尾市 − 安城市 − 碧南市 − 半田市 − 大府市 − 名古屋市緑区鳴海 (40キロ)
今日は東海道徒歩旅行の17回目を愛知県西尾市から7時間かけて40キロ歩いた。
ゴールデンウィーク中、帰省している浜松から電車で豊橋に向かい、そこから名鉄電車に乗る。9時40分より徒歩スタート。
前回の終着点、愛知県西尾市の名鉄米津駅につくと、駅前の酒屋で朝からオヤジが三河弁丸出しではしゃいでいるのを見つけ、 『ああ! 三河だでー! 』 と嬉しくなる。
西尾市から碧南市までの農道は、開発から取り残された地域で、のどかな田園地帯が続き、あちこちに菜の花が黄色く咲き誇っている。
昔からある赤い壁の民家が連なり、人気のない雑貨屋は、あたかも昭和30年代から時計の針を止めてしまったような落ち着きを感じさせる。三河の原風景を見ているようだ。
ふだんの生活を離れて旅人になると、いつもは考えもしないような想像がポンポン出てくる。
三河の柔らかな自然を見て、スズメやムクドリのさえずりに耳を傾けながら、今日もふだんとは違うことを考えた。
インターネット技術は米国がダントツの世界一である。いまさら言うまでもないが、グーグル、アマゾン、シスコシステムズ、マイクロソフト、ヤフーの創造する新技術は、例外なく米国から出ている。
一方で、インターネットに載せるコンテンツ、インターネットコンテンツは日本が圧倒的に世界1位である。その情報量、内容の豊富さ、ブログの数が全国で2、600万個といった個人の活躍をとっただけでも存在感を強烈に出している。
米国発で進んでいくIT技術革命を、どうやって日本勢が追い上げて、米国と互角の戦いをするか、について考えた。
インターネットは新ビジネスをほぼ無限大に作り出せる巨大なワンダーランドである。たいていの電子商取引や電子辞典は形になってきたとはいえ、個人があふれんばかりの創造性を自分の好奇心おもむく方向に作り出せば、次から次へと新ビジネスが生まれる。
そこが、日本人が合計2,600万個もブログを作り出した創造性の原点であり、個人の創造性ひとつとって言えば、カリフォルニア州シリコンバレーに住む米国人も、日本人も、たいして違わないということが分かる。
僕が2009年にはじめた “外資系つれづれ日記” ( 元は “外資系金融マンのつれづれ日記”。著者が昨年、丸の内の大手米銀をリストラされたせいで、改題した。 )
は、日本全国に約30万種類ある、就職・転職関連の人気ブログランキングで第7位である。700位でも70位でもなく、7位である。
国際的なビジネスマンをめざす若手や大学生に、刺激と知識とヤル気をばら撒こうという、明確なミッション ( =使命感) を持って生まれたブログ。
一方で、僕が村上春樹の小説を読むよりはるかに面白い好奇心の対象、総合商社について徹底的に解剖し、ひとつのインターネットに全部まとめて報道しているのが、もう一方のブログ
“総合商社の世界”
http://sougoushousha.seesaa.net/である。こちらは100位である。
大学時代に商社マンをめざしたものの、あまりにレベルが高すぎて、書類選考の段階から落とされた僕は、同じような志を抱く現役の大学生が、金をかけなくても総合商社の全貌を知ることができるように、“新しい社会のインフラ” を創ったわけである。
そして、2つのブログの間で、おまけのようにして生まれてきたのが、知る人ぞ知る、TME 東京マッチング・エクスチェンジと、OME 大阪マッチング・エクスチェンジである。
こちらは両方のブログの読者である外資系ビジネスマン、外資系金融マンや商社マン、公認会計士や銀行マン、ベンチャー起業家が集って刺激や知識を交換し、ついでに彼らと出逢いを求める20代、30代女子にもロマンスを提供するという新業態のビジネスである。
インターネットを使えば、ほぼ無限大に新しいビジネスを創り出せるのである。
ブログの視聴者からは、就職相談、転職相談の依頼がたくさん来て、先週もあちこちに足を運んで個人としてできる最大限のアドバイスを差し上げた。
いつも言われるのは、
「 ヒデキさんと会うと刺激がもらえる。 」 という一言。
どうせなら、 “外資系つれづれ日記” の世界版を作って、英語で元気の出る言葉の数々をばら撒き、 「日本発のインターネット上の刺激の源」 を創ろうかと考えた。
落ち込んでいる欧州、米国、南米、アジアの人たちに、再起を促すヤル気や希望を、インターネット上から言葉で語りかける。
”クールジャパン“ の新業態を、インターネットを使って無料で作り、インターネット広告代理店収入を、世界中から稼ぐわけである。
ゴールドマン・サックスの出身者は、外資系を魚の回遊のようにぐるぐる回っている人たちが多いものの、起業家になる人も多い。今までこの国になかった新しい社会のインフラを、首までどっぷりとリスクに浸かって実現していく。
そして、日本経済にガツンとインパクトを与え、雇用を増やし、GDP (国内総生産) を増やしていく。起業家という職業。
どうせ一回こっきりの人生なのだから、自分もそうした道に進みたい、と思った。
途中、ひなびた定食屋でお昼を食べ、半田市にある甘味処で抹茶パフェを食べて休憩した。
いつもは30キロだが、今日は春の風が気持ちよく、日もだいぶ長くなってきたので、無理して40キロ歩き、名古屋市に入った。今日聴いている音楽は、軽快なポップスのジャネット・ジャクソンのベストアルバム ”design of a decade 1986/ 1996”。
どの曲もメロディが綺麗で、明るい希望がふつふつと湧いてくる。スローダウンしがちな時に聴くと、
「立ち上がって挑戦するぞ!」 というヤル気が湧いてくるCDだ。特に ”The Pleasure Principle” と ”Rhythm Nation” がいい。
東京・日本橋からはるばる名古屋まで歩いて旅したのは感動だ。
徒歩旅行の終わり、名古屋市の南端にある大高イオンモールの巨大なSCでスタバのソファーに腰を落ち着かせてコーヒーを飲んでいると、向こうから小学校4年生くらいの男の子が、車椅子を両親に押されてやってきた。
綺麗な洋服を着せられた男の子は、とても優しい目をした可愛い子だった。どんないきさつで車椅子生活をしているのかは皆目わからないが、不自由な生活を強いられたわが子を、親があふれんばかりの愛情を注いで育てている様子が一瞬で分かった。
愛知県や静岡県は自動車産業、機械産業が多く、2008年のリーマンショックで需要が一瞬で蒸発するように消えると、大量の失業者が出て、郊外の豊かな生活を送る多くの世帯が経済的貧困を強いられて、今でもその傷が癒えない。
子供をひたむきな愛情で育てている一家4人の家族が、これからも経済的な不自由や逆境にさいなまれることなく暮らせる社会を創るには、日本経済を絶えず成長し、拡大させていかなければいけない。
そしてそれは、政治家の仕事でも役人の仕事でもない、僕たちビジネスマンのミッション ( = 使命感) だと思った。地方でささやかな幸せに満たされて暮らす個人の生活をこれからずっと守って行く仕事。
明日からもまた、猛烈に仕事をするぞ。そんな感慨を心に抱いて、豊橋方面に向かう帰りの電車に乗った。三河連峰の山々に沈む夕日が、柔らかく輝いていた。
【 Janet Jackson "design of a decade 1986/ 1996"】