【 ミック、奥さんと友達 】
【 Breakfast 】
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昨夜は遠方に住む友人と湘南、藤沢にあるミックの家に泊まった。ミックとは、このブログでも何度か登場する元上司、ゴールドマンサックス証券時代の最初の上司だ。
長身で、堀の深くてハンサムな風貌なミックは、日本人である。
いつも朝5時半に起きて、湘南から早朝の東海道本線に乗り、7時半には当時、赤坂アークヒルズにあったゴールドマンの、マホガニー色の荘厳な木目調にしつらえたオフィスに出勤したミックは、VPルーム ( ヴアイス・プレジデント用の個室 ) で仕事をしていた。
英語の書類も日本語の書類も、それこそ機関銃のような速さでPCに打ち込み、当時、拡張の一途をたどっていたゴールドマン東京支店のロジスティックス・グループを率いていた。
夜になると取引先などとの社交に出掛け、その間もロンドン時間やニューヨーク時間になると公衆電話からカンファレンスコール ( 国際電話会議 ) に参加する。
そして夜遅く湘南に帰宅すると、作詞、作曲、小説を書いたり、俳句や日記を書いて、深夜まで創作活動に没頭し、四時間の睡眠を取ってから、また翌朝7時半にはオフィスに出社しては、猛烈な勢いで働いているのである。
その進歩的で創造性に富んだ発想から、
「 ミックは日本人じゃない。外人だ。 」 と、外国人の社員から言われていたくらいである。
今は残念ながら閉鎖してしまったが、2007年までミックが書いていたホームページ " Seventh Heaven " には、ミックが作曲したフォークソングやオリジナル小説、会社の出張であちこち旅をした欧州、米国、豪州、京都や軽井沢の紀行シリーズが載っていて、豊かな感性に、見る者を楽しませてくれた。
" A Life goes on " と名付けられた日記のページには、これだけ多忙な生活を送っているにも拘わらず、道端に咲く雑草の花や小鳥のさえずりが背景描写に出てきて、文章力の秀逸さを余すところなく見せてくれた。
会社のPCの隣には、個人用のソニーのチビ・Vaio が置かれており、仕事のかたわらにも友人からのメールを忙しくやり取りしていた。
惜しむべくは、ホームページが有名になってしまい、デメリットの方が増えてしまったので、せっかくの力作を閉じてしまったのである。
許可をもらったので、以前に " A life goes on " に載っていた日記の一部を、次回転載しよう。
さて、昨夜は、藤沢駅前にある老舗の居酒屋に集まり、近所の常連であふれる店内で、ミックと奥さん、友人を交えて四人で飲んだ。 奥さんはミックより10歳も年下の美人だ。
その後、藤沢の高台にある瀟洒なマンションにお邪魔し、広々としたバルコニーから江の島方面を見下ろすエレガントなお家でお酒を飲みなおした。南仏プロバンス風のモチーフで、カーテンからテーブルクロスまで、ローラアシュレイなど、あちらの雰囲気がぷんぷんした演出を凝らしている。
スコッチウイスキー、マッカランの30年ものをバカラのグラスに水割りで注いでくれたミックは、周囲を暗くし、バルコニーに13ものランタンを付けて、春の夜風に吹かれる湘南の夜を演出してくれる。BGMはボサノバのFINOだ。
茅ケ崎のインテリアショップで売っているという、海岸でとれた貝殻やサンゴなどをモチーフとしたランタンの数々は、とてもセンスが良く、いかにもミックのマイホームである。。。
作曲部屋にも案内してもらい、シンセサイザーに組み込んだ作曲用ソフトから、ミックの作った曲も聞かせてもらう。
夜も更けたころ、バルコニーのランタンの灯を消して眠りにつくが、寝室にもサンゴをちりばめたランタンで灯を取っており、隅々まで演出が凝っていた。
朝は、豆から挽いたコーヒーで始まり、奥さん手作りの料理をごちそうになる。
朝食後、仕事の話もちょこっとして、お互いの現状を確認し合うが、仕事もプライベートもがむしゃらになって取り組み、日々の A day in the life にエレガンスを忘れないミックは、いつも僕の人生のマエストロだ。
【 FINO ボサノバ オムニバス 】





