“大前研一の思考“ まとめ
熱血倉澤塾(Enthusiasm University)の戦略思考学部よりお届けしました人気講義のまとめをお送りします。
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「私たちは地球ではなく頭の中に生きている」
自分の人生や生活、キャリアまで戦略的に考えて、実行に移す合理思考を、大前研一氏の著書から高橋講師がお届けしました。
先月まで米系コンサルティングファームでヴァイスプレジデントを務められていた高橋講師は、4月よりスイスの保険サービス会社の日本代表に就任しました。
期せずして私と同じような立場で、外資系の日本の代表として活躍されます。
まず、新型コロナで社会全体が右往左往するなかで、戦略思考を持っていると、自分の立ち位置がはっきり考えられるようになります。大学生の方もおりますが、多少、インフルエンザ並みの病気にかかるリスクはあっても、学校に行って、友達をつくり、恋をして、人並みにエンジョイするのが本来の学生の姿ではないかと思います。
引きこもってばかりいて、自己成長の機会を失うのは何とももったいない。
大前研一氏は、30年前に日本がバブルになる前、70年代にマッキンゼーの日本事務所に入ります。
まだ名前が知られていなかった頃からマッキンゼーに入り、処女作「企業参謀」を世に出したことで、マッキンゼー社の名前を飛躍的に広めていき、業績の拡大とともに日本支社ちょうになられました。
その頃から、大前研一氏はコンサルティング業務とともに、日本経済を俯瞰しながら、世界の経済を欧米メディアや経済紙を英語で読みながら頭の中で体系化し、数々のメディアや自書の中で世界の中のニッポンを解説していきました。
30年前のニッポン経済は、高度経済成長を終え、バブル経済となって、世界中から羨望のまなざしで見られていました。
バブル経済が、低金利による資産インフレで、株も土地も値上がりし、理論で説明できないくらいのレベルに高騰していた状況を見抜いていました。
“やがて不動産市況は暴落する” 日経平均株価も真水の実力で測れば38915円ではなく8000円台だ、と。
予見したとおりバブル経済ははじけ、“失われた30年” がやってきます。
それまでは上げ上げだった日本の経済が一気にしぼんで、土地は下がり、大量の不良債権が企業や銀行を苦しめる。
そして “保守層は問題の先送り” で耐え忍ぼうとしますが、そうは問屋が卸しません。
戦略思考そのものが、日本の政治や経済に欠如していたのです。
大前研一氏は東京都知事選に立候補します。なんと私財6億円を選挙に当時、液晶パネルカーに政策をバンバン投影し、意気揚々と自分の政策を語りますが、ウケるのは丸の内や大手町くらい。
東部や新宿、池袋や巣鴨などに行っても斬新で合理的な政策が通じません。
むしろ、アメリカ人の奥さん、ジャネットが選挙カーで奏でる篠笛の方がヤンヤの喝さいとなり、大前氏はそっちのけ状態だったのです。
“ニッポンは論理の世界じゃない。情緒の世界だ。” と悟ります。それでも、6億円をつぎ込んで学びを得たからよかった、とポジティブに考えるのが大前氏です。
たとえば、東京都内には “開かずの踏切” が90年代に1000か所もありました。
大前氏は、東京都の予算を使って、一か所1億円で地下道を作り、解消する公約を立てていました。
有楽町にできた国際フォーラムを作るお金を、開かずの踏切解消に使い、国際会議はホテルでやれば良いと提案したのです。
当選したのは何も選挙活動をしなかった青島幸夫でした。
見てわかる通り、都民は “論理よりも情緒” で都知事を決めていたのです。
「日本人は大和言葉が何よりも好きなんだ」と大前氏は敗戦記の中で語っています。
また、国際政治や外交問題にも深い洞察と問題解決能力が活かされています。
「地域国家論」の中では、「竹島がどちらの領土かを問題にすべきではない」
北方領土も同様です。 かなうはずがない領土の返還だけ何十年も唱えて時間を空費するのは無意味なことです。
「いかにして両国がこの島を有効な資源として活用できるか、ともに考えることにこそ地域の発展がある。」 2か国で地域活性化の戦略を描いて共同開発すればよい。
固有の領土にこだわらず、国をまたいで地域として発展すれば良いではないかと提言しています。
徐々に政策提言などに活躍の範囲を広げていくと、エコノミスト誌やワシントンポスト紙にも論評が乗るようになり、世界的な思想的リーダーとして認められました。
日本人として世界の思想的リーダーになるのは初めてのことです。
この座に到達することができるオピニオンリーダーはわずかで、アメリカのトム・ピーターズ氏や、ピーター・ドラッカー氏がいる程度です。世界で3人の中に入ったのです。
そんな世界観の広い大前氏ですから、 “失われた30年” の中で、
若者やビジネスマンに向けて、エールを送っています。
閉塞的なニッポンの習慣から抜け出して、新天地で自分の台地、起業とか、独立とか、新しいチャレンジをする気概を持て、と言っています。
新卒で就職した安定企業に “やれやれ” と、どっぷり腰をおちつかせるのではなく、そこで切磋琢磨して、自分の才能を磨き、価値を上げて、次の挑戦をすべきだと。
一生のうち、何度かは転職や起業を考えなくてはならないと
著書 「さあ、やりなおそう“」 で説いています。96年の著作です。
なぜ一生安泰の仕事にぶらさがるのではなく、転職や起業を繰り返すべきかというと、
ボーダレス・エコノミー(国境のない経済) では、
“情報・企業・ヒト・カネ” の4つが国境をまたいで活発に移動するのが21世紀だからです。高度工業化経済の昭和とは違うのですね。
ただ、気をつけなければいけないのは、起業するにあたっては、その分野に徹底して熱中する集中力です。
ナイキのフィリップナイト元会長は、大前氏の友人ですが、起業家の要件として、
“1日23時間、その分野に熱中できること”
この姿勢さえあれば、毎日、前向きな姿勢で仕事ができる。
と説いています。靴のメーカーなら一日23時間、靴のことばかり考える。
大前研一氏は、経営コンサルタント、また世界の思想的リーダーとして輝かしい実績を上げられたあと、 “やりたいことは全部やれ” との著書の主張どおりに東京都知事選に立候補しました。
戦略思考を使うのにはまたとない機会でした。大前氏は日本を変えるために戦いました。でも、選挙民がとったのは “情緒” で、政治ではありませんでした。
今のコロナ政策とどこかだぶって見えます。
情緒に流される日本ではなく、きちんとした論理思考と、戦略思考をもって、世界と対峙すべき時ではないでしょうか?
(つづく)
【 推薦図書: さあ、やりなおそう!】
1996年発行
閉塞的な社会から抜け出して、起業を目指す者を応援する。
主な主張
日本のビジネスマンも人員整理や就職難で、一生のうち何度かは「転職」や「起業」を考えなくてはならない。
「情報」「企業」「ヒト」「カネ」の4つが国境をまたいで活発に移動する21世紀の起業を、『NIKE』ナイト会長や『マイクロソフト』ゲイツ会長ら異端起業家たちの成功の鍵を解説した。
【悪魔のサイクル】
1973年発行
実質的な処女作
主な主張
日本人に顕著にみられる『よりかかり的思考』を批判
「前へならえ」「ほどほどに」「丸くおさめよ」「常識的に」「おなじ釜の飯を食った仲間じゃないか」周りと同化して暮らしていくことの批判。逆に「出る杭は打たれる」「人と違ったことをする」のは悪という日本固有の横並び意識
独立性、主体性のない考え方では、とてもこれからの日本には発展・前進は期待できない。
【企業参謀】
1975年発行
日本における初の企業戦略を解説本
主な主張
戦略的思考とはなにか、を始めて初歩から解説
欧米の先行事例を参考にできない時代、自ら問いを立てて、回答へ辿りつく必要がある。
1000円カットの事例をいち早く紹介
1970年代の高度経済成長期に、大量生産、低価格の戦略不在を指摘した。
毎年4月になると売上があがる書籍。かつてこの本を読んだひとたちが経営層になり、部下に読ませたい本として認知されている。
【地域国家論】
1995年発行
グローバルエコノミーの主役は従来の主権国家ではなく、開かれた地域国家である。
主な主張
国家は経済的な影響ではなく、政治的な影響を第1に考えて行動する。選挙があるため。
大多数の国民が喜ぶこと。票田を喜ばせることを優先しては地域国家になれない。
雇用が失われ、将来の経済成長が阻害されるという形で高いツケがまわってきたとき、それを支払うのは生活者である国民になる。
【ボーダレスワールド】
1990年発行
1989年(日本株史上最高値)に、「ハーバード・ビジネス・レビュー」(英語版)の読者投票でトップとなった連載を元に編集
主な主張
日米貿易不均衡が問題になり、従来の貿易統計が意味を持たないことをアメリカで主張
仕事や商品、サービスが国境を簡単にまたぐ時代を予見していた。
グローバル経済圏で「消費者」が中心になる。「提供者側の理論」は通用しなくなる。
【協賛企業】
不動産投資や副業をされている方、フリーランスの方へ 面倒な確定申告はEMZ国際投資税理士法人へ!
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