2017年01月09日

European Economy in 2017

【 European Economy 2017年のヨーロッパ経済について 】
ドイツ銀行、コメルツ銀行本店.jpg

― イギリスは長期衰退へ 

 新年あけましておめでとうございます! ヒデキが送る新春一発目のリポートはヨーロッパ経済です。2016年はイギリスのEU離脱問題、トランプショックなどがあり人々の予測を大きく裏切る結果となりました。

年が変わり2017年の世界経済は、史上初の実業家大統領Donald Trump率いるアメリカ経済がいちだんと拡大し、安定的に拡大する日本経済とともに “世界2強”として日米が強力な機関車役となるでしょう。
ヨーロッパ経済は、またもや混迷の度合いを深め、イギリス経済がEU離脱の正式手続きをはじめるとともに人・モノ・金がイギリスから大陸欧州に還流し、英国の長期衰退の序章をかざるでしょう。

そして欧州のリーダーが英仏独と群居していたのがドイツ主導で進められる傾向が今年から加速していくことになると思います。

世界経済の軸が、上げ潮に乗る日米2強と、足を引っ張る欧州経済と真っ二つに分かれる構図となるのが2017年でしょう。

世界第3位の日本のGDP(国内総生産)が2016年で533兆円でしたが、第4位がドイツで約393兆円、第5位がイギリスで約333兆円です。

イギリスについては、EU離脱交渉が本格化する3月から、EU本部と交易条件、関税等
をめぐり激しい交渉が行われるでしょう。現在はEU本部で定められているTARICにのっとり関税が定められていますが、今後は各国を相手に個別交渉で関税が決まっていきます。

ここでいかなる結果を引き出そうとも、イギリス企業、イギリスに進出した外国企業にとり、関税で輸出のコストが高くなり、損益分岐点が上昇して商売をしても利益が上がらず、イギリスの事業を閉鎖したり、交易条件の良いフランスやドイツに欧州事業を移す事業会社が続出するでしょう。

これによりイギリスの自動車、航空機部品、製薬、電気機器産業が痛手を被り、輸出が減るでしょう。
また、1980年代にマーガレット・サッチャー元首相が導入した金融街、シティーの成功事例、ウィンブルドン現象(ロンドンを国際金融センターにすることでショバ代を稼ぐ。たとえ英国銀行が不調でも外国金融機関からお金を巻き上げればイギリス経済総体ではプラス)が逆回転をはじめます。

ニューヨーク、ロンドン、東京、香港といえば世界を代表する4大金融市場で、そこで売買される株券、債券、外国通貨、商品先物取引等のスケールが一国の金融経済に貢献し、そこから生まれる雇用や住居、不動産、消費経済が一国のGDPに貢献します。

今回、イギリスのEU離脱でエキスパットと呼ばれる海外駐在金融マンがEUの単一パスポートを得られないことで、金融機関のフランス、ドイツへの一部移動がはじまります。現に日本のメガバンクも日本政府とともにイギリス政府に駐在員の欧州域内滞在資格を保持するよう求めました。

ヨーロッパを代表する金融市場のシティが徐々に縮小していくと、金融マンの落とすお金、不動産や飲食、消費財といった消費が、GDP全体の78%を占めるイギリスの個人消費も減退していきます。
これまでイギリス人の中で自分がヨーロッパ人だと感じる人の割合が5割にとどまったのに対し、ドイツやフランスの市民は7割がヨーロッパ人との自覚があります。

イギリスはEU本部に拠出していたコストが年6億ユーロでしたが、ドイツは17億ユーロにのぼります。
ドイツの3分の1しか拠出していなかったのにもかかわらず、イギリス市民の間ではEUへの負担が大きく税金を無駄遣いしているとの意識が高く、EU離脱の一因となりました。

EUに反旗をふりかざしたのは、天に向かってツバを吐く行為に他なりません。自国経済の規模を徐々に減退させて、19世紀に大英帝国として栄えたイギリスは、ドイツに欧州の君主の座をゆずり、かつてポルトガルやスペインがたどった衰退国への道を今年から転げ落ちるでしょう。

世界第4位のドイツには自動車産業、機械産業、医薬品産業という3つのドル箱産業がしっかりと自国の経済規模を拡大させています。世界第3位のニッポンには自動車産業、通信産業、総合商社という3つのドル箱産業があり、上場企業の純利益の10%をこの3つの産業だけで稼いでいます。日本の金融業など、全然メジャーではありません。

ところがイギリスにはこうした世界に突出した強い産業が無いのが実情です。外国人労働者を雇い、ロンドン、シティで外国金融機関からショバ代をかせぎ、国内消費経済で持たせているのがイギリス経済の実態です。
その一方で、ドイツはしたたかです。ナチス・ドイツ政権で国がひっくりかえるほどの大敗を期しました。そして、第二次大戦後に「これ以上西には行かない」と国際社会に宣言し、律儀にこのルールを守ってきました。

しかし、ドイツは自国の東には行きます。東欧諸国、ロシアと、リスクを取って新規マーケットを開拓し...
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 【 これが世界と日本経済の真実だ − 高橋洋一 】

posted by ヒデキ at 20:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 外資系証券 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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