2014年09月14日

伝説の経営者たち − ドナルド・トランプ (13)、アメリカの不動産王

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 『敬意を勝ちとる』

誰かと取引をする際は、自分がその道のプロであるという点を、相手に理解させておかなければならない。これを怠った場合、相手方はあなたの無知を徹底的に利用してくる。このような目にあいたくなければ、あなたはみずからの知識を示し、相手から敬意を勝ちとる必要がある。

わたしの得意分野は不動産。わたしは不動産を理解し、不動産を愛している。不動産にかんするかぎり、誰もわたしを出し抜くことはできない。相手に敬意を払わせたいとき、最も大切なのは、得意分野をきめておくことだ。

よちよち歩きをはじめたころから、わたしは父に連れられて、建設現場に出入りしていた。そして父の働く姿を観察することにより、部下の扱い方を学んだ。軍隊式寄宿学校に通っていた十代のころは、休みに実家へもどると父のあとをついて回った。

不動産業のノウハウを間近で学んだのはこのころだった。

不動産開発業で利益をあげるには、コストダウンを続けていかなければならない。わたしは父から交渉術も学んだ。父の交渉の激しさは、ビルを建てるときも、モップやほうきを買うときも同じだった。父は自分の庭を知り尽くしていた。屋根ふき作業のコストが80万ドルなら、60万ドルまで無理に値切ることはしなかったし、業者に120万ドル以上支払うこともしなかった。

あなたは自分がその道のプロであることを、会う人すべてに理解させなければならない。もしもあなたが実業家なら、実業家らしく見せる必要がある。役割どおりのいでたちをし、役割どおりのふるまいをするのだ。素人なのではないかという疑問を、一瞬たりとも脳裏によぎらせてはならない。

父のもとを離れてマンハッタンに進出したとき、わたしは金もなければ部下もいなかった。しかし、オフィスでのわたしは、大組織を背負っているかのように行動した。 <トランプ・オーガナイゼーション> がわたしひとりきりの企業であることも、オフィスがわたしのワンルームマンションであることも、ほとんどの人は知らなかった。

わたしは飛ぶ鳥を落とす勢いの起業家風の服装をした。将来の成功者に特有の決意と熱意を漂わせつつ、黒のピンストライプのスーツ、白のワイシャツ、頭文字を刺繍したネクタイ、という一分の隙もないいでたちで、取引相手のオフィスへと乗り込んでいった。

「君にできるのか?」 と疑念を持たれた経験は一度もない。 「自分に不可能なことなどない」 とふるまうわたしに、疑問を投げかけるだけの度胸の持ち主はひとりもいなかった。どんな取引でも、わたしは最初から主導権を握ることができた。関係者全員がわたしに敬意を払っていたからだ。

“腐ったリンゴを取り除け”


かつてのわたしは、 「最高の人材を探し出せ。そして、彼らを信頼せよ」 と言っていた。しかし、長年にわたって数多くのペテンを目撃してきた結果、今では 「最高の人材を雇え。ただし、決して彼らを信用するな」 と言うようになった。

自分の仕事をきわめていない人間が、うっかり彼らを信用してしまうと、獅子身中(しししんちゅう)の虫に身代を食いつぶされる。
 
如才ない実業家たちが会計士や弁護士に全幅の信頼を置く場面を、わたしはいくつも見てきた。彼らは破滅への道をたどり、最終的には事業を手放さざるをえなくなった。だからわたしは言うのである。
「最高の人材を雇え。ただし、決して彼らを信用するな。」 と。

何をさしおいても、あなたは最高の人材を探し出さなければならない。 『ジ・アプレンティス』 の影響で、わたしには “すぐに社員をクビにする” イメージがついてしまったが、ここで強調しておきたいのは、わたしが優秀な人材を会社に雇い入れ、社内で大事に育てているという事実だ。

長いあいだに積み重ねらてきた経験は、わたしの人を見る目を磨きあげてくれた。

採用面接のとき、わたしは相手の品定めを瞬時に行い、質問にだらだらと時間をかけたりしない。すべての採用はギャンブルである。筆記試験、面接、飲食接待はほとんど意味を持たない。わたしの経験から言うと、良い人材を選ぶ最善の指針は第一印象だ。

いくら会合や面接を重ねても、たいていは時間のムダに終わる。面接には、いかにも有望そうな志願者がやってくる。雰囲気もばっちり、しゃべりもばっちり、いでたちも完璧。しかし、雇ってみたらただのアホだった、ということが珍しくない。

 面接には、いかにもダメそうな志願者もやってくる。見た目はむさ苦しく、服装はだらしなく、頭の回転も悪そう。しかし、雇ってみたら天才だった、ということもたまにある。

絶対に雇ってはいけないのは、ネガティブな姿勢を持つ人間だ。昔の格言にあるとおり、 「ひとつの腐ったリンゴは、樽の中にあるすべてのリンゴをダメにする。」 ネガティブな姿勢を持つ人間は、危険なウィルスのように、ネガティブな感情を会社じゅうに伝染させる。

彼らは職場全体の士気を下げ、健全なチームを機能不全におちいらせる。研究によれば、ネガティブな行動によるマイナス効果は、ポジティブな行動によるプラス効果を上回るらしい。これは興味深い結果であり、わたしの経験から言うと真実である。

ネガティブな社員が数人いるだけでも、オフィス全体の環境が破壊される。ネガティブの力はこれほど協力なのだ。

 ポジティブな人間がいくら頑張っても、マイナス効果を打ち消すことはできない。職場の中にひとりでもあら探しをする人物がいると、文句の連射を聞かされる人間の側にも汚染が広がり、すぐさまオフィス全体がネガティブな空気に包まれる。

労働環境は悪化し、職場の全員が不快感をおぼえる。腐ったリンゴのマイナス効果はがんのように伝播する。すべての社員が愚痴をこぼすようになるのは、時間の問題。社員のネガティブさは、取引相手にも見破られる。これはビジネス全体に悪影響をおよぼす。

新しく社員を採用するときは、腐ったリンゴの予備軍をみきわめる必要がある。前の仕事、前の雇用主、前の同僚に文句を言うようなら、次はあなたが文句の対象になる可能性が高い。一般的に言うなら、論争好きで無愛想な人間は雇わないほうがいい。将来に禍根をのこすことになるからだ。

わたしは正直かつ誠実な人物を雇うようにしている。わたしは誠実さに重きを置く。わたしは腹蔵のない人物を、正直で素朴な人物を好み、自分の能力や値打ちを過大評価する人間を避ける。自身を持つことは良いことだが、うぬぼれはその限りではない。

わたしは慢心していないし、慢心した人間とは無縁でいたい。慢心した人間に迎合するヒマなどない。あなたが心して探すのは、勤勉で、誠実で、学習意欲が高く、挑戦を歓迎する人物だ。これらの資質を初対面で見きわめるのは難しい。だから、わたしは自分の直感の導きを頼りにしている。

ときには、外見もみすぼらしく、経験もほとんどない志願者がやってくる。しかし、こういう人物が不動産に対する偽りなき愛情と、身を粉にして働く覚悟を持っている場合がある。人間の態度からは、さまざまなことが分かる。正しい態度を示せれば、わたしの第一関門はクリアだ。

続いて確かめるのは、頭の回転の良し悪し。筆記テストの得点や学校の成績は、わたしの場合、ほとんど判断材料にはならない。成績の最優秀者が一番の切れ者とは限らないのである。本当に大切な点は、直感に従って行動できるかどうかだ。

わたしは切れ者たちを相手に、数多くの取引をこなしてきた。相手が切れ者かどうかは肌で感じ取れる。面接で志願者と向かい合ったときに、いつもの取引相手と同じような感覚を受ければ、わたしはこの志願者を採用する。

100%当たるとはいえないが、わたしにとっては最も正確な識別方法なのだ。


 ( つづく ) 

 ( 引用: 『 でっかく考えて、でっかく儲けろ 』 Think Big and Kick Ass in Business and Life )


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posted by ヒデキ at 19:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 伝説の経営者たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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