2014年04月27日

伝説の経営者たち − ドナルド・トランプ (12)、アメリカの不動産王

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 『機会と準備がそろったとき、幸運が生まれる』

 ここ数年間のわたしの人生は、控えめに言って “超アクティブ” だった。人生のペースも幾何級数的に速まってきた。こういう人生をわたしは気に入っている。越えなければならないハードルはきわめて高いが、超えたときの充実感と興奮は何物にも代えがたい。

 わたしは物心がついたころから、一生懸命働くということを実践してきた。その結果、何にとりくむ場合でも、成功を当然視する癖が身についてきたのである。私は “幸運な人間” とみなすものもいるが、わたし自身の見解は違っている。ゲイリー・プレイヤーが言うように、成功の陰には努力が存在するのだ。

 多くの人は成功者を見るとき、最終結果ばかりに目を奪われやすい。成功に至るまでのあらゆる努力は見逃され、成功の要因はすべて幸運と結びつけられる。しかし、わたしなら次のように言うだろう。

 「もちろん、彼らは幸運だ。努力の必要性を認識するに足る頭脳を持っていたことは、幸運以外の何物でもない。」 

 わたしはこれまで多くの本を出版してきた。最近は執筆が本業かと勘違いするくらいだ。最終稿ができあがるまでには、多くの時間と、我慢強さと、粘り強さが必要となり、印刷所から初版が上がってきたときには、仕事をやり遂げたという満足感に包まれる。

 ところが、一冊の本のために費やされる汗と筋力が、読者の目にとまることはない。しかし、このような努力の積み重ねがなければ、本は読者の元まで届かないのである。

 わたしはある本の執筆中に、現代のアメリカを席巻する “くれくれ症候群” に興味を持った。この現象の根っこは80年代末にさかのぼる。具体的に言うなら、てっとり早い満足を求める “自己中” 世代の価値観だ。

 当時、大学を卒業した若者は、すぐに成功できると思い込んでいた。この精神構造は90年代に受け継がれ、株式ブームとITブームが火に油を注いだ。

 大企業を辞めた20代の若者たちが、新興のIT企業に転職したとたん、文字通り一晩でミリオネアーやビリオネアーになる。こういう事例が数多く発生する中で、成功のためにこつこつと一生懸命働くという昔ながらの観念は、 “いますぐ全部欲しい” という “くれくれ症候群” に変わってしまった。

 今日の一般大衆は、ごく少数の成功者と自分を同一視している。濡れ手にアワの成功談をマスコミがたれ流すため、自分もたやすく成功できると信じ込んでしまうのだ。しかし、現実はそう甘くはない。あれよあれよという間の成功は、ごく一部の人にしか起こらないし、ましてや一夜で成功することはなきに等しい。

 だれもがグーグルのセルゲイ・ブリンやフェイスブックのマーク・ザッカ−バーグになれるわけではないのだ。マスコミによる現実の歪曲は、一般大衆に悪影響をおよぼしている。本来、成功というものは長期にわたる奮闘や努力の末に勝ち取るものだ。

 しかし、何もしなくても成功が転がり込んでくると洗脳されているため、良い結果がでないと自分だけがのけ者にされたような被害者意識を持ち、失敗の責任を世間になすりつけるのだ。もちろん、こんな甘ったれた考え方は通用しない。

 現実世界には、金持ちになる保証も、成功する保証もないのだ。失敗の責任をとるべきは、他の誰でもなく自分自身。

 成功を収めたいなら、まずはしっかりと地に足をつけなければならない。そして、努力と勤勉によって舗装された道だけが、成功へとつながっていることを、理解しなければならない。ほかに道は存在しないのである。

 もちろん、幸運も何らかの役割を担っている。しかし、あなたは幸運をコントロールできない。あなたにできるのは、自分を有利にしてくれるものを見きわめ、それを最大限に利用することだけなのだ!

 自分の欠陥は無視していい。ネガティブ思考に取りつかれたら、あなたの人生はそこで終わったも同然。幸運の女神は二度と微笑んでくれないだろう。多くの人が弱点を抱えながら成功を収めている。この事実を忘れないで欲しい。

 ( つづく ) 
 ( 引用: 『 でっかく考えて、でっかく儲けろ 』 Think Big and Kick Ass in Business and Life )


posted by ヒデキ at 22:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 伝説の経営者たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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