2014年02月11日

伝説の経営者たち − ドナルド・トランプ (10)、アメリカの不動産王

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『幸運をつくり出す』

 ここでは非常に複雑な概念の話をしよう。
この概念は、 『幸運』 と呼ばれる。世の中には、他人よりも幸運な人が存在する。たとえば、一部の女性には生まれつき美貌が備わっている。彼女たちは自分では何もしていない。ただ幸運なだけだ。

 一部の人々はあれよあれよという間にビジネスで成功を収める。彼らもただ幸運なだけだ。対照的に、いくら懸命に努力しても、悪い結果しか出せない人々もいる。現実世界には “幸運” のような不条理が、いくつもまかり通っているのだ。

 あるとい、世界有数の実業家である友人がこう言った。
「ドナルド、幸運なんてものは存在しない。人間は自分で自分の運をつくり出してるんだ。」

 わたしは訊き返した。
「 本当に?金は世界一すばらしい国で、偉大な両親の間に生まれた。これを幸運と思わないのか? 君は生まれつき知能が高く、頭の回転も速い。これを幸運と思わないのか。 」

 「 それは違う。運河良いだけの人間もいるのだ。」
結局、頑固な彼を説き伏せることはできなかったが、“他人よりも幸運な人々が存在するというのは、厳然たる事実なのである。”

 たとえば、わたしの親友のビリーはとても運が悪く、事故にとりつかれている。あるとき、私は彼に電話をかけた。 「調子はどうだ?」

 「良くない」 と彼は答えた。
「いったい何があった?」
「肩の骨を折っちゃってね。」

 「肩の骨? どうやったらそんなのが折れるんだ?」
「いや、事故だよ。階段から落ちたら肩がボキッといってね。うっ、今も痛みがひどいんだ。」

 ビリーは入院中だった。見舞いに行くと、彼はベッドでうめいており、彼の妻はその横ですすり泣いていた。目も当てられない状態だった。わたしは彼に言った。

 「ビリー、君はすぐに良くなる。すぐに退院できる。」
じっさい、彼は3週間後に退院した。だが、病院から自宅に戻る途中で、こんどは自動車事故に巻き込まれたのだ。

 高速道路で大型トラックが支柱に激突し、支柱から落下した標識が彼の車を直撃したのだ。こんな話があっていいのだろうか?そう、人間のあいだには、幸運の多寡が存在するのだ。

 10年ほど前、わたいはもう少しで救貧院の世話になりかけた。新聞社の買収に熱をあげるあまり、周りが見えなくなってしまったのだ。わたしはこの取引がすばらしいと思い込んでいた。

 買収によって大儲けができると思っていた。わたしは人に会うたび、この取引の素晴らしさを力説した。最終契約の日程も決定された。しかし、わたしは大事な日を前に、インフルエンザにかかってしまった。

 あまりにも病状がひどかったため、体調が回復するまで契約を延期してほしいと願い出るしかなかった。

 わたしが伏せっているあいだに、新聞社は別の買い手に売却されてしまった。買収は失敗に終わった。しかし、私は運が良かった。なぜなら、現在の新聞社の価値は、わたしの買収予定額を大きく下回るからだ。

 あのまま契約を交わしていたら、莫大な損害を被るところだった。“この例のように、才能より幸運の方が役立つ場合もあるのだ。”

 ちなみに、わたしは20年以上のあいだビジネス界の取引を見守ってきたが、成功するのは常に同じ顔ぶれだ。投資家ではウォーレン・バフェットや、投資会社のブラック・ストーンの創業者、スティーブ・シュワルツマン、「物言う株主」 のカール・アイカーン、企業買収の先駆け者、KKR (コールバーグ・クラビス・ロバーツ) のヘンリー・クラビス、そして百貨店メイシーズのCEO テリー・ラングレン。

 彼らはほかの人々に比べて決して頭が切れるわけではないのだが。。。
しかし、成功するのはいつも彼らなのである。
 

 “自分で自分の運をつくり出す”

 運を向上させたいなら、あなたにもできることがある。プロゴルファーのゲイリー・プレイヤーを見てみるといい。わたしは1978年のマスターズで、彼の優勝シーンをまのあたりにした。彼は小柄ながらも現役中にメジャー大会を9回制覇している。

 彼にはひとつの強みがあった。練習の虫という点だ。ゲイリー・プレイヤーは自分を鍛えつづけた。体格が2倍あるライバルたちが自宅でテレビを観ているあいだもトレーニングに励み、スイングの練習を行い、パットの技術を磨いた。

 彼ほど練習に打ち込んだゴルファーは他にいない。だからこそ、ゲイリー・プレイヤーは3度のマスターズと、数多くのトーナメントに優勝することができたのだ。
「なぜあなたはこんなに幸運なのです?」 と聞かれた彼は、こう答えた。

 「努力すればするほど、わたしの運は上向くんだ。」すばらしい金言だ。

 偉大なるゲイリー・プレイヤーには、いつも“小柄な” という形容詞が添えられた。誰よりも体格で劣る彼は、誰よりも熱心に練習することで、9つのメジャータイトルを手にした。

 ゲイリーが全米オープンに勝った日、彼は5番アイアンでミラクルショットを打ち、ボールをピンそばにぴたりとつけ、簡単に最終パットを沈めて優勝をものにした。インタビュアーは、 「ゲイリー、信じられない。あなたはなんて幸運なんだ。」と言い、彼は

 「努力すればするほど、運は上向くんだ。」と言った。私はこの金言が大好きだ。ゲイリーは偉大な人物である。


 ( つづく ) 
 ( 引用: 『 でっかく考えて、でっかく儲けろ 』 Think Big and Kick Ass in Business and Life )


posted by ヒデキ at 21:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 伝説の経営者たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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