2013年01月13日

死にたくなった時にどうするか (10)

 インターネットで語句検索されてこのブログにたどり着かれる方がたには、 ”自殺” や ”死” などの語句から検索してこのブログにたどり着かれるケースも増えています。

 失業が増え、就職や進学も難しくなるなか、絶望に瀕して悩み伏せっておられる方がたがいかに多いかという現実を感じます。

 そんな中、最悪の選択を思いとどまるための話を連載しています。過去記事はカテゴリーからご覧ください。

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 「 死ぬことに意味はないけど、生きることには意味がある。
この苦難の先に何があるのか、見てやろう 」


 − 東京大学先端科学技術研究センター教授、福島智氏の言葉。全盲、全ろうとなり、絶望の淵に立ったときに考えた言葉。

 幼年期の遊びざかりに失明、思春期の最も多感な時期に失聴した東京大先端科学技術研究センター教授、福島智さんは、母の令子さん(79)が考案した指点字でコミュニケーション手段を見いだした。

 持ち前のユーモアと探求心を支えに、障害が障壁とならず、基本的人権が守られる社会の実現に向け、苦難の人生を切り開いている。

 病気のため、3歳で右目、9歳で左目をそれぞれ失明しました。右耳は中学生の頃に聞こえなくなり、左耳も18歳になったばかりの昭和56年1月から3月までの3カ月間に急速に悪くなり、完全に聞こえなくなりました。

 だんだんと聞こえなくなるプロセスは「世界が遠のき、自分が透明に、幽霊になっていくような」感覚です。3カ月間の恐怖は、今でも強いトラウマになっています。

 テレビを例にすると分かりやすい。画面が消えても音がすれば何が起きているのかが分かる。音がなくても画面が映ればスポーツ番組などの内容はほぼつかめる。でも、画面も音もないと、何もない。

 地層の底、穴の底に落ちこんだ私は、誰とも話をする気が無くなった。ですが、母が考案した指点字という方法で救い出されました。

 《 指点字は、読み手の左右3本ずつの指を、点字タイプライターキーに見立てて指で点字を打ち、会話する 》

 「これでなんとかやっていけるかな」と、4月に盲学校の寄宿舎に戻りました。ところが、また「谷」に落ちる。あいさつして「がんばれ」と言われた後、その後が続かない。誰かが積極的に話し掛けない限り、私は完全に孤立してしまうのです。

 孤独というのは1人で部屋にいることではなく、みんなと一緒にいるのにコミュニケーションが取れないことだと痛感しました。その後、周囲の状況や会話も含めて通訳してくれる人が現れ、救われた。もし、あのままだったら、私は精神的に完全に死んでいたと思います。

 《 指点字通訳者は盲(もう)ろう者にとっての命綱。スキューバダイビングをするときのエアタンクだ。福島さんの勉強や日常生活をサポートする通訳ボランティアグループの活動は国の盲ろう者通訳派遣事業のモデルになり、その後の全国的な事業へとつながった 》

 ただ、「死のう」と思ったことはないのです。耳が聞こえなくなる過程で、芥川龍之介の『歯車』という短編小説を読んだ。主人公の自殺を強く示唆する結末で、読んでいるだけで暗くなる。でも、逆に私は 『死なないことにしよう』 と思えた。 

 『 死ぬことに意味はないけど、生きることには意味がある。この苦難の先に何があるのか、見てやろう。  』と。

 その後も山あり谷あり。今も不安はあります。私のミッション(使命)を果たせるだろうか、という不安です。日本とアジアの盲ろう者福祉を広げ、自立と社会参加を促したい。だんだんと責任が大きくなり、しんどいなと思うこともある。

 盲ろう者が抱える大きな困難は「コミュニケーションを取ること」「情報を得ること」「移動すること」です。

 世界中から病気やけが、障害を根絶することはできないが、社会で生きていくうえでの困難を軽くすることはできる。それは人の善意や優しさに頼る問題ではなく、基本的人権の問題。病気になっても障害を持っても、やっていける社会は誰もが幸福に生きていける社会です。

 普段の生活ですか? そこいらのオヤジと変わりませんよ。休日は本を読んだり、ワインを飲んだり…。
作家では北方謙三さんが好きです。北方さんが描く世界は、男も女も筋を通して生きている。そんな生き方に、あこがれますね。

 ( 引用: 産経新聞 ) 

 【プロフィル】福島智(ふくしま・さとし) 昭和37年、神戸市生まれ。全盲ろう者。昭和58年、東京都立大(現・首都大学東京)に合格し、盲ろう者として初の大学進学を果たす。障害学・バリアフリー論などの研究を続け、金沢大助教授などを経て、平成20年から現職。全国盲ろう者協会理事、世界盲ろう者連盟アジア地域代表。著書に『盲ろう者として生きて』(明石書店)、『生きるって人とつながることだ!』(素朴社)など。

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この記事へのコメント
苦難の先に起きる事なんて、見たくありません。父が亡くなり、母と妹に次々と癌が見つかりました。妹は、珍しい癌で治療法がありません。父も、別な珍しい癌でした。自分の病気は良性でしたが、先日、婚約破棄になり、1月末で仕事も辞める事になりました。津波等で一瞬で家族を失い、天涯孤独になった方もいらっしゃるし、自分より大変な境遇の方も大勢、いらっしゃると思います。ただ、自分で積極的に生きようとする度に、手足をもぎとられるように愛する人達を失ったり、近い内に失う現実を突き付けられた、この苦難を乗り切る事もままならない状態で、その後を見たいなんて、考えられません。それでも、寿命の限り、生きるんですかね。
Posted by mh68 at 2013年01月15日 00:07
mh68さん、

直接メールをお送りしましたのでご覧下さい。
力になれるか分かりませんが、僕は応援しています。
Posted by Hideki at 2013年01月16日 00:31
今やってる仕事が生きがいにはおもいません お金は最低賃金、やりたいことであればいいねかと思いますが、飲みにいけば金を払いゎ金に潤いは感じません。自殺を考えますが、後半歩出ません やりたいことを見つければいいか、早く結婚して、しょうがないと考えればいいですか「!?」
実際自分で決めればいいことです
Posted by ふじい at 2013年01月19日 23:46
> ふじいさん、

今は仕事にやりがいを感じなくても、自分の仕事が好きになる努力をしてみましょう。最初から自分の好きな仕事につける人の方が珍しいくらいです。

どうすれば仕事が面白くなるか創意工夫して、好きになることが第一だと思います。

また、成功者は必ず自分の好きなことを仕事にしていますから、中長期的には自分のいちばん興味の持てること、ワクワクすることを仕事にできるよう目標を持ってみませんか。

そしてその夢を実現するために一歩一歩、頑張ってみましょう。

行動を起こし始めて1週間もすると、自分の意識が変わったなということが分かると思います。

ファイト !!
Posted by Hideki at 2013年01月20日 23:59
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