企業業績のけん引役が様変わりしている。2012年3月期の予想連結純利益が多い順に上場企業をランキングしたところ、上位にはNTTドコモなど内需型の通信や、資源高で潤う商社が名を連ねた。
テレビ不振と円高で苦境に立つ電機大手は、パナソニックなど5社が1千億円以上の赤字となる。
日本経済のけん引役がメーカーから非製造業へ、輸出関連から内需関連へと移り、産業地図が変わろうとしている。快走が目立つのはスマートフォン普及の恩恵を受ける通信と総合商社。
総合商社は軒並み高業績が目立ち、三井物産、伊藤忠商事、住友商事、丸紅が最高益となりそう。中国需要を背景とした資源価格の上昇が利益を押し上げる。
日本企業の稼ぎ頭を10年前の2002年と比べるとどうなるか?
当時の純利益トップ5はトヨタ自動車、日産自動車、ホンダ、武田薬品工業、任天堂の順で、メーカーが並んでいた。
純利益が1千億円を越えたのはこの5社だけだった。今期は10位のホンダでも2150億円に達し、1千億円以上は21社を数える。
一方、不振に見舞われているのが電機。今期はパナソニック、シャープ、ソニーの最終赤字が合計1兆2900億円になる。
10年前の円相場 ( 年平均 ) は1ドル約124円だったが、今期は80円台を突破して円高が進み、業績を圧迫する。経営戦略の成否による業績の浮沈もみてとれる。
日立製作所は2002年3月期、IT不況のあおりで4838億円の最終赤字を計上した。収益構造の転換に取り組み、今期は2千億円の純利益が見込まれる。不採算の家電を縮小し、社会インフラ事業にカジを切った効果が大きい。
10年前に純利益5位だった任天堂は逆風にさらされている。2002年3月期は 「 ニンテンドーゲームキューブ 」 などゲーム機が好調だったが、今期はスマホ向けゲームなどに押され、650億円の最終赤字となりそうだ。
今期は電機決算の悪化が目を引くが、最終赤字が1千億円の企業は6社で、10年前 ( 11社 ) と比べてほぼ半減する。
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上場企業の2012年3月期予想利益ランキング
1位 NTTドコモ 4、740億円
2位 NTT 4、650億円
3位 三菱商事 4、500億円
4位 三井物産 4、300億円
5位 ソフトバンク 3、100億円
6位 日産自動車 2、900億円
7位 伊藤忠商事 2、800億円
8位 住友商事 2、500億円
9位 KDDI 2、350億円
10位 ホンダ 2、150億円
( 引用: 日本経済新聞 )

